モラハラの夫と別居するとき、
一番悩んだのは「子どもにどう伝えるか」でした。
相手の悪口を言うのは避けたい。
でも、何も言わないのも不自然。
どんな言葉で、どこまで伝えればいいのか――本当に難しい問題ですよね。
ここでは、私が実際に子どもにどう話したか、そしてそのときの考えを正直に書きます。
子どもに配偶者の悪口は言わない
― 親の否定は、子どもの「自分の一部」を否定することになる
別居の理由を説明するとき、
「パパが悪いから」「モラハラだから」と言ってしまいたくなる気持ちは、正直ありました。
でも、子どもにとって父親も母親も、どちらも“自分の一部”です。
その一方を否定してしまうことは、子ども自身のアイデンティティを傷つけてしまいます。
さらに、もし今後、調停や裁判に進むことになった場合、
配偶者の悪口を言っていることは不利になる可能性もあります。
だから私は、「悪口ではなく、事実だけを淡々と伝える」ことを意識しました。
子どもには「モラハラ」という概念がない
― 大人の言葉で説明しても伝わらない
「モラハラ」という言葉は、大人でも理解が難しいものです。
子どもにとってはなおさら、「どうして一緒に住まないのか」だけが現実です。
だから私は、こんなふうに伝えました。

じいじとばあばの家に行くよ。
長い間帰らないよ。

どのくらい?

1000日ぐらいかな
理由をぼかしつつも、引っ越すこと・しばらく一緒に暮らさないことを、穏やかに伝える。
当時の子どもには、それが一番安心できる形だったように思います。
「これが正解かはわからない」
― それでも、今できる最善を選びたかった
正直に言うと、この説明が正しかったのかどうかは、今でもわかりません。
でも、子どもの年齢・性格・理解力を考えたうえで、
その時点での“最善”を選んだつもりです。
「ママはパパが嫌いになったから別々に住む」
そうはっきり言葉にしてしまうことは、子どもの心に“強い記憶”として残り、傷になる気がしたからです。
いつか子どもが成長して、
「なんであのとき、別々に暮らしたの?」と聞いてくる日がくるかもしれません。
そのときにきちんと説明できるように、
今はまだ、言葉を選びながら“静かに守る”時期だと思っています。
私が大切にした3つのポイント
- 子どもの前で相手の悪口を言わない
- 理由は無理に説明せず、「引っ越す」という事実だけを伝える
- いつか説明できる日が来たとき、きちんと話す覚悟を持つ
さいごに
― 親も「完璧ではなく、誠実」でいい
モラハラ別居は、ただ家を出ること以上に、心をすり減らす選択です。
大人でさえ混乱するのに、子どもにすべてを理解してもらうのは難しいこと。
だから私は、「正しい説明」よりも「安心してもらうこと」を優先しました。
それが、あのときの自分にできる精一杯だったと思います。
完璧じゃなくていい。
子どもの心を守りたいという気持ちがある限り、
その選択はきっと間違っていません。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
モラハラから自由になる道 
