別居してしばらく経ったころ、子供が突然こう言いました。
「パパに会いたくなっちゃった」
「パパにいつ会えるの?」
その言葉を聞いたとき、
胸の奥がギュッとなりました。
あれだけ傷つくことを言われてきたのに。
泣かされた日も、怯えて抱きついてきた夜もあったのに。
どうして「会いたい」と言うんだろう。
そんなふうに思ってしまって、心が乱れました。
でも、子どもの発達段階を知っていくうちに分かったんです。
「会いたい」は、子どもがおかしいのでも、
私が親としてダメたからでもない。
“とてもよくある、自然な反応” なんだと。
ここからは、その理由を
“あなたと同じように、傷つきながらも子どもを守ろうとした母親の視点”でお伝えします。
① 子どもは「嫌な面」と「好きな面」を同時に持てない
だから、良かった日だけを思い出す
6歳の子どもはまだ、
- 良いパパ
- 悪いパパ
を“同じ人間”として整理する力が未熟です。
だから、子どもはどうしても、
- 優しくしてくれた日
- 遊んでくれた時
- 抱っこしてくれた記憶
など、良い部分だけを拾い上げてしまう。
あなたが見てきた「嫌な部分」や「危険な言動」は、
子どもにとってはまだ整理できない“複雑すぎる現実”なんです。
② 子どもは「大事な人を失うこと」に強い恐怖を感じる
別居後の“不安”が会いたい気持ちを強める
父親がどんな人であっても、
子どもにとって“パパ”は世界の重要な柱。
別居すると、子どもは心のどこかで、
- 私のせいでパパがいなくなった?
- パパは私を嫌いになった?
と不安を抱えます。
その不安を和らげるために、
「会いたい」という言葉が出てくることがあるのです。
それは子どもなりの、
自分の心を守るための防衛反応 です。
③ 別居後のパパは“一時的に優しい存在”になってしまう
イベント的な時間は“理想化”を生む
別居後の父親との時間は短く、イベント的で、基本的に楽しい内容になりがち。
これが子どもにとっては、
「パパといるとき=楽しい」
という印象につながり、過去の嫌な記憶が薄まってしまいます。
あなたが見てきた現実と、
子どもが感じている“短時間の楽しいパパ”のギャップ。
これはとてもよくある現象なんです。
④ モラハラの被害を“自分のせい”だと思い込みやすい
子どもが悪いわけじゃない
モラハラ環境で育つと、子どもは
- パパを怒らせた私が悪い
- パパは本当は悪くない
と感じやすくなります。
子どもにとっては、
「自分が悪かった」と思ったほうが世界が分かりやすいからです。
だから、
傷ついていても「それでも好き」「会いたい」と言うことがあります。
モヤモヤするのは自然なこと
それは「子どもを守りたい」気持ちの証拠
子どもに「パパに会いたい」と言われると、
胸の奥がザワザワする。
- また傷つけられたらどうしよう
- どうして分かってくれないの?
こんな気持ちになるのは当然です。
“それだけ真剣に子どもを守ろうとしてきた証拠” です。
「パパに会いたい」と言われた時の対処法
① 否定しない(禁止は逆効果)
「パパに会ったらダメ」と言うと、子どもは
- パパをかばう
- ママを悲しませちゃった?
- ママはパパの悪口を言ってるの?
と混乱します。
会いたい気持ちを否定せず、会わないことを強制もしない対応が実は一番安全です。
② 会う前・会った後に気持ちの整理をサポートする
会う前
- 「パパに会って、どんな時間になったらいいなと思う?」
- 「嫌だったらいつでもママに話してね」
会った後
- 「楽しかったところはどこ?」
- 「ちょっとイヤだったところはあった?」
良いところ・イヤだったところの両方を聞くことで、
子どもの“現実をバランスよく見る力”が育ちます。
③ あなたの苦しさは“大人に話すもの”
子どもに背負わせない
あなたの不安や恐怖は、子どもには重すぎます。
それは、
- 支援者
- 弁護士
- カウンセラー
- 信頼できる友人
など、大人に話してもいいモヤモヤ。
むしろ話した方がいいです。
あなたが倒れないことが、
子どもにとっては何よりの安心だからです。
最後に
子どもがモラハラ父に「会いたい」と言うのは、
- 発達段階の未熟さ
- 大事な人を失いたくない不安
- 別居後の“いいとこどりの幻想”
- 自分のせいだと思い込む心理
が重なった結果として、本当に自然なことです。
そして、
あなたがその一言に傷ついたことも、
胸が締めつけられたことも、
あなたの弱さではありません。
それは“何よりも子どもを守りたい”と願う親の強さです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
モラハラから自由になる道 
