はじめに|気づきにくい「心の支配」とは
一緒に暮らしていた頃の私は、常に夫の機嫌をうかがい、何か言われるたびに
「私が悪いんだ」 と自分を責めていました。
その状態を、当時の私は “普通の夫婦関係” だと思い込んでいたのです。
しかし振り返ると、それは モラル・ハラスメント(モラハラ)、
言葉や態度でパートナーをゆっくりと追い詰め、心を支配していく行為でした。
暴力のように外から見えないからこそ、気づくことが難しい。
私は長い間、気づかぬうちに 「心の支配」 の中にいたのです。
気づけなかった“心の支配”のサイン
当時の私は、毎日こう考えて過ごしていました。
- 「怒らせないようにしないと」
- 「波風を立てないように…」
- 「どうすれば怒られずに済むんだろう」
夫が帰ってくる時間が近づくと、胸がドキドキして落ち着かない。
部屋を何度も確認し、「これで大丈夫かな」と不安になる。
まるで 地雷原の上を歩いている ような毎日でした。
気づけば、私の頭の中は
「どうすれば怒られないか」
でいっぱいになり、自分の感情はいつも後回し。
そして、「私が悪い」と思い込むことが“普通”になっていました。
モラハラ加害者の典型的な言葉:罪悪感で縛る支配
夫の口癖は、
「ひどい」
でした。
ちょっとした意見を言っただけで「そんなこと言うなんてひどいね」と責められる。
胸がぎゅっと締めつけられ、言葉が出なくなる。
ほかにも、こんな言葉が日常的でした。
- 「冷たいね」
- 「嫌いになってもいいの?」
- 「普通の社会人ならそんな言い方しないよ」
- 「あなたはまともな会社に勤めたことがないから分からないよね」
- 「僕の言うことが理解できないなら、あなたに問題がある。コミュ障だね」
一見、「正しそう」に聞こえる言い方。
でも裏には、見えない攻撃 が隠れていました。
反論すれば「理解が足りない」と言われ、
黙れば「冷たい」と責められる。
基準は常に “夫の気分次第”。
私はいつも 正解のないテスト を受けているような感覚でした。
そして次第に
「夫にこう言われそう」と、自分の頭の中に夫の声が響く ように。
これこそが、まさに「心の支配」です。
モラハラを見抜くヒント|モラハラにも種類がある
モラハラ被害は、確信を持ちにくいという特徴があります。

「モラハラチェックリスト」に当てはまるところもあるけど、当てはまらないところもある…
確信を持ちにくい理由の1つは、
モラハラ加害者にもタイプがあるため です。
モラハラ加害者の8タイプ
- 威圧・恐怖で支配するタイプ
- 生活費を渡さない経済DVタイプ
- モノに当たり散らすタイプ
- あなたの家族を批判して孤立させるタイプ
- 束縛や監視をしてくるタイプ
- 自分の意見を押しつけてくるタイプ
- 性行為を強要するタイプ
- 子どもを巻き込んであなたをコントロールするタイプ
(参考:モラハラ離婚のトリセツ)
ちなみに私の夫は
【タイプ6】自分の意見を押しつけてくるタイプでした。
あなたのパートナーも、この8タイプのどれかにあてはまりませんか?
おわりに|気づけなかった自分を責めないで
「もっと早く気づけたらよかったのに」
「私が我慢すればよかったのかな」
そう思う必要はありません。
気づけなかったのは、あなたが弱かったからではなく、
あなたが優しかったから です。
相手を理解しようとして、
関係を壊さないように努力してきた。
その「優しさ」が、支配の中に留まらせてしまっただけ。
決して、あなたのせいではありません。
今はまだ心がざわついていても大丈夫。
泣いてもいいし、立ち止まってもいい。
ゆっくりでいいから、
あなたの感情をあなた自身のもとに取り戻していければ十分です。

「何かおかしい」と感じたその感覚こそ、回復の第一歩です。
どうか自分を責めないでください。
あなたの中には、ちゃんと希望が残っています。

